【チラーとは】チラー冷却水循環装置の原理と仕組みをわかりやすく解説|昭和工業株式会社
冷却水循環装置は産業界で欠かせない存在です。でも、その仕組みをよく理解している人は少ないでしょう。チラーと呼ばれる装置は、私たちの生活や産業に深く関わっています。
昭和工業株式会社は50年以上の経験を持っています。業務用洗濯機や設備の販売やレンタル、導入サポートを行ってきました。長年の経験を活かし、チラーの基本的な仕組みをご紹介します。
チラーは冷凍機を使用して水や液体を冷却し循環させる冷却装置です。冷房にも使われるため、ビルやデパートの屋上でよく見かけます。産業用途では、製造業や食品加工業、化学工業などで使われています。
昭和工業では、多様なメーカーの製品を取り扱います。お客様のニーズに合わせた最適な機器を提案しています。
主なポイント
- チラー液体の冷却をし循環を利用した冷却装置
- 産業界で幅広く活用されている
- 昭和工業は50年以上の経験を持つ
- 多様なメーカーの製品を取り扱い
- 専門知識を活かした最適な機器提案
チラー とは
チラーは産業で重要な冷却装置です。水や液体を循環させて、空気や機器や製品を冷やす装置です。様々な産業で使われ、温度を厳密に管理する場面で役に立ちます。
チラーの基本概念と役割
チラーの主な役割は、機械や設備の温度を適切に保つことです。過熱を防ぎ、機器の故障を未然に防ぐ重要な機能を担っています。チラーシステムは、圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器から成り立っています。
これらの要素が連携して、効率的な温度制御を実現します。
産業界での主な用途
チラーは多くの産業で活躍しています。以下に、チラーが活躍する主な分野を示します:
産業分野 | 具体的な用途例 |
製造業 | レーザー加工機、射出成形機の冷却 |
食品加工業 | 加工食品の温度管理、製造ライン冷却 |
半導体製造 | 製造プロセスの温度制御 |
分析装置 | X線回折装置、赤外線分光光度計の冷却 |
チラーの導入により、製品品質の向上や生産効率の改善が実現しています。特に食品加工工場では、チラーの活用で基準をクリアすることが可能になりました。
チラーシステムの基本構成
チラーシステムは、水冷式と空冷式の2種類があります。水冷式は冷却効率が高く、空冷式は設置が容易です。選ぶ時は、設置場所や用途に応じて最適なタイプを選ぶことが重要です。
昭和工業株式会社では、お客様のニーズに合わせて最適なチラーシステムをご提案させていただいております。
冷却水循環装置の基本原理
冷却水循環装置は、産業でよく使われています。これは温度を管理するシステムです。主な機能は、熱を交換し、冷媒サイクルを実行することです。
熱交換の仕組み
熱交換は、熱い物から冷たい物へ熱を移動させることです。冷却水装置では、この原理を使って効率的な冷却をします。例えば、35度の水を7度まで冷やす場合、熱交換器で熱を取り除きます。
冷媒サイクルの解説
冷媒サイクルは、冷却システムの中心です。液体冷媒が気化するとき、周囲の熱を吸い取ります。その後、再び液体に戻り、熱を放出します。このサイクルを繰り返すことで、冷却効果が継続します。
サイクル段階 | 冷媒の状態 | 熱の移動 |
蒸発 | 液体から気体 | 熱を吸収 |
圧縮 | 気体(高圧) | 温度上昇 |
凝縮 | 気体から液体 | 熱を放出 |
膨張 | 液体(低圧) | 温度低下 |
温度制御メカニズム
温度制御は、冷却水装置の性能を上げる鍵です。精密なセンサーと制御システムで、目標温度を守ります。気化熱を使った冷却塔は、システムの効率を上げる大切な役割を果たします。
- 蒸発量:循環水量の約0.3~0.4%
- キャリーオーバ量:循環水量の約0.05%
- 冷却効率:水温を5℃下げるのに1%未満の水が蒸発
これらの原理を組み合わせることで、冷却水装置は、高効率で安定した温度を実現しています。
チラーの種類と特徴
空調用チラーは、家やオフィスでも使われます。工業用チラーは、金属加工や食品加工で使われます。例えば、金属加工機やプラスチックの射出成形機、印刷機の冷却に不可欠です。
フリークーリングは、エネルギーを節約するために使われます。外気温が低い時、冷凍機は止まります。冷却塔で低温の水を作ります。これで、エネルギー消費が減ります。
チラーの種類 | 主な特徴 |
空冷式 | 設置が容易、メンテナンスが簡単 |
水冷式 | 高効率、静音性に優れる |
「冷水革命 OMAチラー」は新しい技術です。0.5℃の低温冷水を作り、プレート式冷却を使っています。IOTメンテナンス対応で、稼働状況やトラブル時の自動警報もできます。
チラーを選ぶ時、用途をはっきりさせることが大切です。温度、流量、冷却方法、能力をよく考えましょう。環境に優しい低GWP冷媒への移行も進んでいます。
空冷式と水冷式の違い
チラーを選ぶ時、空冷式と水冷式の違いを知ることが大切です。特徴を比較して、最適な冷却システムを選べます。
空冷式チラーの特徴と利点
空冷式チラーは設置が簡単で、初期コストが低いです。水を使わないので、冷却に使用する水配管工事が不要です。水質管理等のメンテナンス費用も少なくなります。
スペースを節約できる設計で、狭い場所でも使えます。
- 設置工事が簡単
- 初期投資が少ない
- メンテナンスが容易
水冷式チラーの特徴と利点
水冷式チラーは冷却効率が高く、温度を安定に保つことができます。室内での使用で、周囲環境への影響が少ないです。大規模な冷却が必要な場合に最適です。
- 高い冷却効率
- 安定した温度制御
- 周囲環境への影響が少ない
選択時の考慮点
チラーを選ぶ時、設置環境や冷却容量、運転コストを考慮しましょう。空冷式は導入が簡単で初期コストが低いですが、水冷式は長期的な効率が高いです。用途に合わせて最適なタイプを選ぶことが大切です。
項目 | 空冷式 | 水冷式 |
初期コスト | 低い | 高い |
冷却効率 | やや低い | 高い |
設置スペース | 小さい | 大きい |
メンテナンス | 容易 | やや複雑 |
産業用途における活用事例
産業用チラーは、さまざまな産業で重要な役割を果たしています。製造業、食品加工業、化学工業など、多くの分野で使われています。各分野のニーズに合わせて活用されています。
製造業での使用例
製造業では、チラーは温度調節や金属加工、プラスチック射出成形に使われています。精密機器の製造では、冷却が必須です。これにより、品質と生産効率が向上します。
食品加工業での活用
食品加工業では、チラーは冷却や保存に重要です。洗浄、成形、冷水供給などで使用されます。これにより、食品の品質と歩留まりが向上します。
化学工業での応用
化学工業では、反応プロセスの温度制御にチラーが不可欠です。発熱反応の制御や溶媒の冷却に使われます。研究施設では、精密な温度管理が必要な実験機器の冷却にも使われます。
産業用チラーの導入で、省エネルギー化と生産性向上が実現しています。製造業、食品加工業、化学工業などで、チラーの多様性と重要性が示されています。適切なチラー選択と管理で、企業は生産効率を高め、品質を向上させることができます。
省エネルギー性能と効率化
フリークーリングは、エネルギーを節約する新しい方法です。外気温が低いときは、冷却塔で水を冷やすだけです。これで、エネルギー消費が大幅に減ります。
効率を上げる鍵は、循環水システムの最適化です。水量の調整や配管設計で、ポンプの動力が減ります。これにより、エネルギー消費が抑えられます。
省エネ技術 | 効果 | 適用条件 |
フリークーリング | 冷凍機稼働時間削減 | 外気温が低い季節・地域 |
インバータ制御 | 部分負荷時の電力削減 | 負荷変動が大きい用途 |
熱回収システム | 廃熱の有効利用 | 温水需要がある施設 |
昭和工業では、ご使用環境に合わせた最適なソリューションを提案しています。循環水システムの効率化や新技術導入で、コスト削減と環境負荷軽減を実現します。
「省エネ技術の導入により、電力消費を約30%削減できました。昭和工業さんの提案は、まさに我が社のニーズにぴったりでした。」- 某食品加工会社様
省エネと効率化は、コスト削減だけでなく社会的責任も含まれます。昭和工業は、最新技術と豊富な経験で、お客様の目標をサポートします。
チラーの導入によるコスト削減効果はどのように測定される?
チラーの導入によるコスト削減効果は、さまざまな要因を考慮して測定されます。以下に、主な測定方法とその要素を詳述します。
コスト削減効果の測定方法
1. エネルギーコストの削減
チラーはエネルギー効率が高く、導入することで電力消費を大幅に削減できます。具体的には、以下のような方法で測定されます。
- 年間消費電力量の比較: 導入前後での電力使用量を比較し、削減された電力量を算出します。例えば、エネルギー効率の高いチラーを導入することで、年間の電力消費が30%削減されるケースもあります。
- 電気料金の試算: 削減された電力量に基づいて、実際の電気料金の削減額を計算します。これにより、導入による直接的なコスト削減が明確になります。
2. メンテナンスコストの削減
チラーの効率的な運用は、メンテナンスコストの削減にも寄与します。以下の要素が考慮されます。
- メンテナンス頻度の低下: 高効率のチラーは故障が少なく、メンテナンスの頻度が減少します。これにより、メンテナンスにかかる人件費や部品交換費用が削減されます。
- 長寿命化: 新しいチラーは耐久性が高く、長期間使用できるため、設備投資の回収期間が短縮されます。
3. 水道代の削減
チラーは冷却水の循環を効率的に行うため、水道代の削減にもつながります。
- 水使用量の削減: 従来の冷却方法に比べて、チラーを使用することで水の使用量が大幅に減少します。例えば、従来の方法では水道を垂れ流しにして冷却していた場合、チラーを導入することで80%の水道代削減が可能になることがあります。
4. 環境コストの削減
チラーの導入は、環境への配慮にもつながります。
- CO₂削減効果: エネルギー効率の向上により、CO₂排出量が削減されるため、環境規制に伴うコストを回避できます。例えば、チラーの導入によって年間772万円のCO₂削減コストが見込まれるケースもあります。
5. 投資回収期間の算出
導入にかかる初期投資と、上記のコスト削減効果を総合的に評価し、投資回収期間を算出します。これにより、チラー導入の経済的なメリットを具体的に示すことができます。
チラーの導入によるコスト削減効果は、エネルギーコスト、メンテナンスコスト、水道代、環境コストなど、複数の要因を総合的に評価することで測定されます。これにより、企業はチラー導入の経済的なメリットを明確に理解し、投資判断を行うことができます。
メンテナンスと管理方法
チラーを効率的に使うためには、メンテナンスが大切です。2015年4月、フロン排出抑制法が施行されました。これにより、チラーの管理者は定期的な点検をしなければなりません。
この法律は2019年4月に改正されました。代替フロン規制が厳しくなりました。
日常点検項目
日々の点検は、チラーを正常に動かすために重要です。主な点検項目を紹介します:
- 運転音の異常確認
- 冷却水の温度と圧力のチェック
- 外観の損傷や漏れの有無
- フィルターの目詰まり状況
定期メンテナンス
圧縮機の出力が7.5kW以上のチラーは、年1回以上の保守が必要です。定期的なメンテナンスで、チラーの寿命が長くなり、コストも減ります。
メンテナンス項目 | 頻度 | 効果 |
冷媒漏れ点検 | 年1回 | 環境保護、効率維持 |
圧縮機オイル交換 | 20,000時間ごと | 性能維持、寿命延長 |
熱交換器清掃 | 25,000時間ごと | 効率向上、電力消費削減 |
トラブル防止策
トラブルを防ぐためには、以下の対策が効果的です:
- 運転データの定期的な記録と分析
- 異常の早期発見と対応
- 適切な運転条件の維持
- 専門技術者による定期的な診断
これらの点検や定期保守を実施することで、チラーの安定稼働とトラブル防止ができます。昭和工業では、チラーの効率的な運用をサポートする専門サービスを提供しています。
導入時の注意点と選定基準
- 設置環境の確認(屋内・屋外)
- 冷却方式の選択(水冷式・空冷式)
- 必要な冷却能力の算出
- エネルギー効率の考慮
選定基準として、以下の4つのステップを踏むことをおすすめします:
- 冷却水の温度決定
- 設置場所の選定
- 冷却方式の決定
- 冷却能力の算定
熱量計算には物性表を活用します。比熱や密度、時間などの単位を考慮しましょう。グラフを使って揚程計算や冷却能力を確認するのも効果的です。
昭和工業株式会社では、お客様のニーズに合わせたチラー選定をサポートしています。豊富な経験と専門知識を活かし、最適な機器をご提案します。チラー導入を考える方は、ぜひ当社にご相談ください。
結論
チラーは色々な産業や建築物の空調システムで欠かせません。昭和工業株式会社は50年以上の経験で、最適なチラーソリューションを提供しています。
チラーは製造業や食品加工業、化学工業などで使われています。例えば、ロータリーエバポレーターの正常な機能維持や、凝縮器の過熱防止に不可欠な役割を果たしています。さらに、-25°C~130°Cの広範な温度制御を可能にし、実験装置の精度向上にも貢献しています。
環境配慮の観点からも、チラーの技術革新は進んでいます。再循環チラーの導入により、水の使用量削減やエネルギー効率の向上が実現しています。昭和工業では、国内外の多数のメーカーから環境性能に優れた製品を取り扱い、お客様の環境負荷低減にも寄与させていただいております。
今後も技術革新により、チラーの性能向上と環境負荷の低減が期待されます。昭和工業は、豊富な商品知識と全国ネットワークを活かし、お客様に最適なチラーソリューションと高品質なアフターサービスを提供し続けてまいります。チラーの選択や導入でお悩みの際は、ぜひ当社にご相談ください。
FAQ
チラーとは何ですか?
チラーは液体を冷たいものに変える装置です。ビルや工場で使われます。見た目は箱やボトルに似ています。
ビルや様々な工場で使われることが多いです。様々な用途で使われています。
チラーの主な用途は何ですか?
ビルや工場で使われます。冷却が必須なエンジンや電気炉の冷却にも使われます。
製鉄、化学、石油精製などで使われます。蒸留や発電、製紙、セメント、繊維、食品、薬品、排水処理、ごみ焼却にも使われます。
プラスチックの成形にも使われます。
冷却塔の原理について教えてください。
冷却塔は水を冷たいものに変える装置です。気化熱を使って水を冷ますのです。
ビルで使われる冷却塔は、冷凍機で冷えた水を外気に放出します。冷凍機や熱源機器と一緒に使われます。
チラーの種類にはどのようなものがありますか?
チラーは空冷式と水冷式に分けられます。空冷式は空気で冷却し、水冷式は水で冷却します。
冷却塔の形状で、直交流形と向流形があります。さらに、開放式と密閉式に分けられます。
フリークーリングとは何ですか?
フリークーリングはエネルギーを節約するための方法です。外気が冷ければ、冷却塔だけで水を冷ますことができます。
この方法は寒い季節に効果的です。エネルギー消費を減らすことができます。
チラーのメンテナンスで重要なポイントは何ですか?
メンテナンスはチラーの効率を保つために重要です。日常の点検や定期的なメンテナンスが必要です。
水質管理や部品の点検、清掃、冷媒の管理が大切です。製造メーカーの指示に従って保守することが重要です。
チラー導入時に考慮すべき点は何ですか?
チラーを導入する際には、用途や冷却能力、環境などを考慮する必要があります。
エネルギー効率や初期コスト、ランニングコストも重要です。専門家のアドバイスを得ることが推奨されます。